山田胡瓜@kyuukanbaのブログ

漫画のこととか、おもったこととか。

livedoor Blogのトップページを見て驚いたこと

転載ブログを紹介するのってありなのか?

 

知り合いのFacebookで、LINEが運営するlivedoor Blogが「.blog.jp」っていうドメインを無料提供しているときいて、それはいいなあと思いさっそく取得してみた。

 

で、livedoor Blogのトップページを見るようになったのだが、驚いた。ニュースサイトの記事や写真をまるまる転載しているようなブログ(主に2chまとめ)を、livedoor Blog編集部の「イチオシ」としてプッシュしているのである。

  

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livedoor Blog「編集部おすすめ」のニュースカテゴリのトップページより。矢印は筆者が加工

 

矢印を付けたのが転載ブログ。このとおり、常習的にイチオシしている。いろいろ見ていくと、「他社記事&写真の転載+2chの反応」といった2chまとめスタイルですらない、「単純に記事を転載しただけ」のブログまで「イチオシ」していたりする。

 

この点を、中の人に質問してみたら、こうだった。

 

 

 

著作権問題は無視してイチオシし、怒られたら消す、という理屈だと僕は理解した。あるいは、「ブログの記事はきっとブロガーが適切に権利処理してると信じてプッシュするね!」かもしれない。転載ブログが適切に権利処理をしているケースは、レアだと思うけど。ブロガーが安全に転載できる方法も聞いたが、そちらは反応がなかったので、特に転載を行うためのフローがあるわけではないようだ。

 

個人的には、彼らのこうした姿勢は、ブロガーによる悪質な転載行為を助長・支援していると思える。動画サイトに例えると、違法にアップされた映画全編を、運営者自らがオススメして拡散いるようなものだ(繰り返すけど、適切な権利処理をしているケースもあるかもしれない。が、多くは無断だと思う)。そしたら「え、そういう動画も中の人的にOKなんだ! だったら俺もパクリ動画上げよう!」って思う人、でてくるでしょ。

 

ちなみに、livedoorのサービスの利用規約「禁止行為」の項目にはこう書いてある。

 

1.4.1 禁止事由

 

利用者は、本サービス等の利用に際して、以下の行為を行ってはなりません。なお、以下の行為に該当するか否かについて、当社は、自らの判断で、その該当性を判断し認定することができます。

 

1.当社または他者の著作権、商標権、特許権、実用新案権意匠権等の知的財産権(以下「知的財産権」といいます。)を侵害する行為、または、侵害するおそれのある行為 

 

 仁義のある二次利用が好きです

 

こうした行為がさほど問題にならないのは、なぜだろう。既存メディア側が対処するのが面倒なんだろうか。あるいは全文転載されてもなお流入があって、既存メディアとブログがWin-Winの関係にある、ということだったりするのだろうか。あるいは、知らないところで転載の許諾がでているのだろうか。

 

それならそれでいいんだろうが、僕には、今のスタイルは既存メディアの価値が不当にスポイルされているとしか思えない。

 

最近はファンが勝手に作ったコンテンツを公式が黙認したり推奨したりして、コンテンツを自由に使うことでみんながハッピーになる、みたいな動きが増えてきたように思う。個人的にも、あんまり堅苦しいことはなしで、フェアユースだったりファンユース的な二次利用ができる世の中はいいなぁと思う。何でもかんでもいちいち許可がないとダメ、というのは、息苦しいし。

 

でも、やっぱりコンテンツを借用するときには、オリジナルに対する敬意や仁義がないといけないと思う。そういうものがない二次利用が蔓延すると、いつか息苦しいルールができてしまう気がする。